手術・治療SURGERY AND TREATMENT
半月板損傷の手術後のリハビリについて
半月板損傷の手術後のリハビリ
手術後はリハビリによって段階的に膝の機能(筋力や可動域)を取り戻し、徐々に元の生活やスポーツに復帰することができるよう努めます。
半月板損傷の手術後のリハビリテーションは、切除術か縫合術かによって大きく異なり、入院中の1~2週間のリハビリに加えて、切除術では2~3カ月、縫合術では程度に応じて3~6か月程度の外来通院リハビリが必要となります。スポーツへの復帰などは回復の程度を見ながら段階的に行われます。
※以下はあくまで一般的な術後例であり、リハビリ内容や競技復帰は手術内容や回復の度合いによって大きく時期が前後します。
半月板縫合術の術後リハビリ
半月板縫合術後は、損傷の部位や程度などによってリハビリスケジュールが大きく異なります。
一般的な縫合術では縫合した部分の再断裂を防ぐために、2週間程度は松葉杖をつく必要があり、膝の曲げ伸ばしにも制限があります。術後6週程度で軽いジョギングが可能となり、スポーツには術後10週程度から徐々に復帰していくことになります。
重症例では全体重をかけられるまでに2か月、軽いジョギングまでに3カ月程度かかることもあります。その場合、スポーツへの復帰は5カ月目以降となるのが一般的です。
どちらにせよ、一律に「術後〇週目から△△をしてもOK」というものではなく、手術時の所見や回復の程度に合わせて臨機応変に決定していくことになります。
半月板切除術の術後リハビリ
半月板切除術ではほとんどの場合術後すぐに体重をかけることが可能となり、曲げ伸ばしにも大きな制限は設けません。術後2週間程度で軽いジョギングなどの運動が行えるようになり、術後1カ月を過ぎたころから徐々にスポーツ動作の練習へと復帰していきます。
術前リハビリ
術後の回復をスムーズにするために、可能であれば術前からリハビリに取り組むことが望ましいと言われています。手術前の膝関節の機能(可動域や筋力)が良いほど、術後の経過が良いことが報告されている他、股関節や足首など、他の関節機能を低下させないことも重要です。
また、松葉杖の使用や、術後の動き方を習得しておくことで、術後のリハビリをスムーズに導入することができます。